
廃炉の数字は誰が書き換えたのか 浜岡、費用請求の死角
8月29日版 · 調査報道
中部電力は、浜岡原子力発電所1・2号機の廃炉工事で、請負会社から受け取った工事報告書の写しを書き換え、実績と異なる解体物量や機器の情報を使用済燃料再処理・廃炉推進機構(NuRO)へ報告したと認めた。確認されたのは少なくとも14件。金額、指示系統、2025年度分への広がりは、なお公表されていない。
長編を読む →まず読みたい4本
浜岡の廃炉、日銀、北陸豪雨、小林清親
本日の新着15本
5部門 · 各3本 · 01–15
ビジネス&ワーク
Business & Work · 01–03
廃炉の数字は誰が書き換えたのか 浜岡、費用請求の死角
中部電力は、浜岡原発1・2号機の廃炉工事で請負会社の報告書の写しを書き換え、実績と異なる情報をNuROへ報告したと認めた。少なくとも14件。金額、指示系統、影響範囲はなお公表されていない。

鶏の羽根は糸になるか 坂井、五つの実証
福井県坂井市が繊維3件、ドローン2件の実証を採択。鶏羽タンパク質、再生炭素繊維、植物由来素材、遠隔超音波検査、ガスタービン・ハイブリッド機を、地元の工程と事業へつなげられるか。

「急ブレーキ」を避ける利上げ 氷見野氏の時間軸
日銀の氷見野良三副総裁は、金融政策には長い時間差があるとして、インフレ昂進後の急な引き締めを避けるため適時に緩和度合いを調整する必要性を説いた。次回会合の予告ではなく、待つコストへの警告だ。
大学&研究
Universities & Research · 04–06
「放置すれば自然に戻る」は本当か 鳥が示す二つの未来
国内199か所の野外調査と4大陸の研究を統合すると、耕作放棄地は失われた湿地の代わりにも、農地性の鳥を追い出す場所にもなる。全国一律の「放置か再耕作か」では解けない。

一枚の写真が帰るまで 学生衛星「MOMIJI」の試験
千葉工業大学の学生が製造した2Uキューブサット「MOMIJI」はJAXAへの引き渡しを終えた。画像復元、ブータンとの共同観測、CIGS太陽電池、APRS実験を載せ、2026年12月以降の打ち上げを待つ。

水は背景ではなかった ペプチドを包む三〜四層の構造
金沢大学、京都大学などの国際共同研究チームが、12アミノ酸のペプチドを囲む水和構造を3D-AFMで測定した。生命全体の直接撮影ではないが、背景として平均化されがちだった水を検証可能な構造へ変えた。
暮らし&社会
Life & Society · 07–09
警報が下がっても、道は戻らない 北陸豪雨、復旧の朝
富山県氷見市と石川県羽咋市で24時間雨量が観測史上最多となった。救助案件が一巡しても、土砂、倒木、堤防決壊、停電、断水が残る。警戒レベルの引き下げは災害の終わりではない。

2.45%の平均、47.4%の現実
兵庫県の障害者雇用者数は過去最多でも、法定雇用率を達成した企業は47.4%。2.7%へ上がった基準の下で、採用人数だけでなく、仕事、合理的配慮、定着をどう整えるかが問われる。

避難できても、支援には届かない
川崎市と川崎市助産師会が、災害時の妊産婦・乳児支援を協定化した。電話相談、助産師派遣、産婦への宿泊ケアで一般避難所と産科医療の間を埋める一方、回線、場所、人員、発動基準は未公表だ。
スポーツ
Sports · 10–12
54得点、失点2 それでも「完成」ではない
侍ジャパン女子代表は台南で5戦全勝、54得点・2失点で2027年ファイナルズ進出を決めた。雨で圧縮された大会から見えたのは、得点力だけでなく投手層、小技、待つ力、そして持ち帰るべき守備の課題だ。

勝敗のあとに、名前を覚える
日本、韓国、中国、開催地・佐賀県の高校生世代が県内6市町で11競技を戦った。競技力向上と相互理解を二段構えにした交流会は、1993年から続く東アジアの回路でもある。

歓声の40秒、着地の一瞬
国立代々木競技場第一体育館でJAPAN CUP2026が開催中。8月29日は複数種目の決勝と主要部門の準決勝が交差する。2分30秒の演技、安全規則、地区予選、1988年からの制度史を読む。
音楽&文化
Music & Culture · 13–15
飲めない茶葉が、祈りの顔になる
鷲巣染物店5代目の鷲巣恭一郎が、製茶工場で商品にならない「出物」を染料に変えた。駿河和染、木目込、静岡のだるまを一体にした7万7000円の工芸品は、循環と継承を一つの経済にできるか。

一つの点を、無限まで
前衛芸術家の草間彌生が97歳で死去した。松本の幻視と初期作品、ニューヨークの網と自己消滅、ヴェネチアでの再評価、東京で最期まで続いた制作から、反復という言語をたどる。

土は沖縄、技は海を渡る
那覇・壺屋の育陶園と、常滑を拠点とする高橋孝治、山源陶苑が新プロジェクト「壺滑」を始めた。沖縄の土と壺屋の手仕事へ、常滑の型成形と製品設計の知見を接続する。
16. 今日のアート
Kobayashi Kiyochika · Fireworks at Ikenohata

花火は、闇を消さなかった
小林清親《池の端花火》(1881年)は、花火を空の隅へ寄せ、見物客を黒い潮のような影にした。提灯、火花、水面の反射から、江戸の暗さと近代東京の新しい灯りが重なる夜を読む。
画像は小林清親《池の端花火》(1881年)のパブリックドメイン作品画像です。記事ではメトロポリタン美術館の作品情報と日本語一次資料を参照しています。
アート長編を読む →8月28日版から選んだ6本
自律航行、働き方、海洋環境、地域文化、育成、音楽

島と筏の間に、「海の地図」をつくる
志摩市が支援する英虞湾の航行環境調査。真珠筏、漁船、定期船、約60の島が重なる海を、将来の自律航行はどう読まなければならないのか。無人旅客船の就航発表ではない。

手取りが減らないなら、半数はもっと働く
既婚女性のパート・アルバイト1630人のうち380人が就業調整をしていた。その380人の50.9%は、手取り減がなくなれば労働時間を増やすと答えた。税と社会保険の「壁」を分けて読む。

「北なら安全」は成り立つか 温帯サンゴを襲った夏
2024年、日本沿岸8地点すべてで強い熱ストレスが記録され、7地点で白化を確認。対馬では初、伊豆では2年連続だった。緯度だけでは気候避難地を守れない。

湯を沸かす町をどう残すか
京都府内で営業中の銭湯は15年で187施設から87施設へ減った。550円の統制額、設備更新、働き手、後継者、防災時の公共性を、毎日湯を沸かせる経営へつなげられるか。

83分で変わった最年少の名前
17歳4カ月19日の長南開史が先発して1アシストと決勝点。83分、16歳8カ月7日の五十嵐陵が入り、柏レイソルの公式戦最年少出場記録は同じ夜にもう一度更新された。

巨匠の影から、16の「うた」を連れ戻す
武満徹没後30年。ソプラノ熊木夕茉のCDデビュー盤で、山田和樹がピアノを弾く。16曲の小さな歌から、記念碑ではない作曲家の姿を聴き直す。
