市場、通信、地形、復興、スポーツ、工芸。金曜日の日本を15本で読む。
東証4社の同日上場、携帯4社の28GHzミリ波、日本製鉄の欧州電気炉、能登地震後に遡上する川の遷急点、幼児のまばきと前頭前野、福島復興の専門職不足、恵庭の縄文遺跡、狭山の事業用地マッチングを追います。スポーツは開会式前から進む愛知・名古屋アジア大会、0.5ゲーム差の阪神と巨人、柴田善臣の引退。文化はキトラ古墳、『宇宙兄弟』×工芸、真壁の歴史建築。最後はアルチンボルド《司書》。
開会式の前に、もう試合は始まっている 愛知・名古屋アジア大会、9月18日の現在地
開会式は19日18時。しかし競技は9月10日から始まっている。18日には女子クリケット日本―インド、女子ホッケーと女子バレーの日本―インドネシア戦などが予定され、ソフトテニスやテックボールも動く。式典より先に始まる「二つの開幕」を読み解く。
記事を読む →2026年9月18日 金曜日
今日を知る、さらに4本
東証上場、5Gミリ波、能登の川、柴田善臣
産業・経済
東証4社、5Gミリ波、欧州電気炉
9月18日、東証に4社が同日上場へ 「スタンダード」と「プロ市場」に映る日本企業の現在
応研、akippa、テクノクラフト、ベルテックス。9月18日に東証で4社が上場日を迎える予定だが、同じIPOではない。3社はスタンダード市場、応研はTOKYO PRO Market。制度の違いと、4社がここまで来た歴史を追う。

4社が「ミリ波」を共同検討へ 28GHzの弱点を、競争相手どうしで越えられるか
KDDI、NTTドコモ、ソフトバンク、楽天モバイルが、28GHz帯5Gミリ波の基地局や中継器を事業者の垣根を越えて有効活用できるか共同検討を始めた。高速だが遮蔽物に弱い電波を、日本は「競争しながら共有する」設計で広げられるのか。

高炉の街に電気炉を 日本製鉄、スロバキア・コシツェに9億ユーロ投資
日本製鉄の欧州拠点U. S. Steel Košiceが、電気炉と酸素プラントへ約9億ユーロを投じる。だがこれは高炉の全面廃止ではない。61年の高炉史を持つ製鉄所に、2030年から年160万トンの電気炉を加える「ハイブリッド化」だ。
科学・技術
能登の川、AMOCと氷河、幼児のまばたき
地震が川に「滝」をつくった 能登・八ヶ川で遷急点が770メートル遡上
令和6年能登半島地震で持ち上がった八ヶ川河口では、川と海の高度差から「滝」のような遷急点が生まれ、豪雨のたびに上流へ後退した。1年で770メートル。川は地震後も、地形を作り替え続けている。

北大西洋の異変が、パタゴニアの氷を動かした 海底17.4メートルに残る気候連鎖
チリ沖3,082メートルの海底から得た17.4メートルの堆積物コアと全球気候モデルが、北大西洋のAMOC弱化から南半球偏西風、降水、融解、土砂流出へと続く気候の連鎖を描き出した。

「まばたき」と考える力はどう結びつくのか 幼児113人の前頭前野を追った
幼児113人のルール切り替え成績、まばたき、前頭前野活動を同時に測ると、自発性瞬目率の高い子ほど成績が高く、右背外側前頭前野の活動も強かった。ただし、まばたきはドーパミン検査でも、発達診断でもない。
地域・社会
福島復興人材、恵庭縄文、狭山の事業用地
15年後も「人」が足りない 福島復興、外部専門職を必要とする理由
神奈川県が2027年度の福島派遣へ約20人の任期付職員を募集する。土木11人を中心に、用地、行政、建築、林業、保健師まで。15年後になお外部専門職を必要とするのは、復興が遅いからだけではない。原子力災害地域では、復興の「開始日」そのものが地域ごとに違う。

ファイターズ新拠点の地下に縄文の痕跡 恵庭・西島松で発掘調査
ファイターズのファーム移転候補地を含む恵庭市西島松の約46ヘクタールで、埋蔵文化財調査が始まった。2025年の事前調査では縄文土器と石器を確認。未来の育成拠点の地下には、何千年も前の人間活動が重なっている。

空き店舗を「待つ」から、条件を「投げる」へ 狭山市が事業用不動産を逆向きマッチング
狭山市が、店や工場を探す人の希望条件を匿名化して地元の不動産事業者へ送り、候補物件を逆提案してもらう仕組みを始める。空き店舗の再利用から企業立地まで、「物件を探す側」と「情報を持つ側」の間にある空白を埋める試みだ。
スポーツ
アジア大会、阪神と巨人、柴田善臣
開会式の前に、もう試合は始まっている 愛知・名古屋アジア大会、9月18日の現在地
開会式は19日18時。しかし競技は9月10日から始まっている。18日には女子クリケット日本―インド、女子ホッケーと女子バレーの日本―インドネシア戦などが予定され、ソフトテニスやテックボールも動く。式典より先に始まる「二つの開幕」を読み解く。

0.5ゲーム差、残り16対12 阪神と巨人、セ・リーグの秋が一球ごとに縮む
9月15日終了時点で阪神.548、巨人.543。0.5ゲーム差しかないのに、阪神は7連敗、巨人も3連敗中。残り試合は16対12、直接対決は阪神16勝8敗、最後の一戦は10月1日甲子園。数字から最終盤を読み解く。

柴田善臣、41年余の騎手人生に幕 2341勝、その先はJRAアドバイザーへ
1985年の初騎乗から2万2311回、2341勝。柴田善臣の騎手免許が9月18日付で終わる。ヤマニンゼファー、タイキフォーチュン、キングヘイロー、ナカヤマフェスタ、ジャスタウェイ――昭和・平成・令和をつないだ41年半を振り返る。
文化・工芸
キトラ、『宇宙兄弟』、真壁
朱雀・玄武・青龍を一度に キトラ古墳、三方の守護神が並ぶ秋
9月19日から、キトラ古墳の南壁「朱雀」、北壁「玄武」、東壁「青龍」を三面同時公開する。四神の館10周年、世界遺産登録直後の節目に、約1300年前の墓室が描いた方位と星空の世界を読み直す。

宇宙を、手のひらの工芸へ 『宇宙兄弟』をガラス・漆・瀬戸焼でつくる
完結した『宇宙兄弟』が、吹きガラス、螺鈿と蒔絵、瀬戸の土人形、京都の手捺染、奈良のかや織になった。キャラクター商品ではなく、素材の性質そのものを宇宙へ変える8種類の工芸コラボを、産地の歴史から読み解く。

保存するだけで町は歩かれない 真壁、二つの歴史建築で「回遊」を試す
真壁の旧郵便局で地域産品を味わい、旧木村家住宅で竹灯りを見る。その間を歩いてもらえるか。桜川市と日本郵便が10月10日、二つの歴史建築を「点」ではなく町歩きの「線」に変える実証を行う。
本でできた男――アルチンボルドが450年前に描いた「司書」の奇想
髪も、胸も、指も、本でできている。16世紀ハプスブルク宮廷の知的な視覚遊戯《司書》は、学問への敬意なのか、蔵書家への皮肉なのか。プラハから戦利品としてスウェーデンへ渡り、2017年には東京にも来た450年の旅をたどる。
美術エッセーを読む →ジュゼッペ・アルチンボルド《司書》、1562〜1566年頃(?)、油彩・カンヴァス、約98×71cm。スコークロステル城/スウェーデン国立歴史博物館群(SHM)。Media: Ola Myrin。Public Domain Mark。 掲載画像を見る
9月17日版から選んだ6本
インタビュー、税、科学、安全保障、クリケット、北斎

理解より先に、身体が反応する 藤本亮が語る「エネルギー体現論」
9月22日のSUPER DOMMUNE公演を前に、藤本亮がJapan.co.jpの取材に回答。声、振動、身体、映像がどう一つの体験になるのか、Itti、中田拓馬との約10年の関係、実験的な表現への入り口を聞いた。

食料品の消費税1%へ 「年5兆円」の財源をどう埋めるのか
政府は2027年4月から2年間、対象となる飲食料品の税率を8%から1%へ下げ、所得連動の支援を組み合わせる大綱を決めた。家計には分かりやすいが、年5兆円規模の財源が最大の問いになる。

毎時100万個、あとから「色」を書き込む 東大が光学バーコード微粒子を量産
5つのDNAアドレス領域を持つ共通ハイドロゲル粒子を毎時100万個超で作り、光学IDは後工程で書き込む。59,049コードの実証は、大規模な混合実験へ向けた量産技術を一段前へ進めた。

鳥取県沖でグローバルホーク墜落推定 通信途絶が突きつけた無人監視の現実
三沢を離陸した大型無人偵察機は、通信系の接続不良から3分後に鳥取県沖でレーダーから消えた。浮遊物の発見、漁船27隻の安否確認、3機しかない監視体制を地域と安全保障の両側から追う。

世界王者インドが佐野へ 「日本史上最大の国際試合」が試すもの
9月22日、世界1位・世界王者インドが佐野へ。日本男子初のICCフルメンバー戦は、アジア大会直前の強化試合であると同時に、日本クリケットが次の観客をつかめるかを測る一日になる。

島根に残った北斎の本 永田コレクションが石見で開く「版本世界」
「波」の前に、北斎は本で名を上げた。読本、絵手本、『北斎漫画』、初摺と後摺、1814年の板木。そして、それらを島根に残した津和野出身の研究者・永田生慈の半世紀をたどる。
本日の15本は、ジュゼッペ・アルチンボルドの合成肖像に着想を得たJapan.co.jpのAI生成編集イラストです。記録写真ではありません。本日のアート《司書》は、スウェーデン国立歴史博物館群がPublic Domain Markで公開する原作品画像を掲載する想定です。9月17日版からの6本は同版の画像を継承し、藤本亮インタビューのみ提供画像です。
