気象庁地震、津波、台風、大雨、土砂災害、洪水、火山など、まず確認すべき一次情報。
内閣府防災避難情報、外国人向け防災資料、多言語のアプリ・ウェブサイト一覧をまとめる政府の入口。
Safety tips訪日客・在留外国人にも使いやすい、地震・津波・気象警報などのプッシュ通知アプリ。
NHK WORLD英語を中心に、多言語でニュースと緊急情報を受け取るための公共メディア。

災害時、最初に必要なのは「速い情報」ではなく「正しい情報」

大きな地震が起き、台風や大雨が近づくと、スマートフォンには一気に情報が流れ込む。震度、マグニチュード、津波、避難、停電、道路、鉄道、川の水位、土砂災害、SNSの写真、家族からの連絡、知らない人の投稿。早い情報は役に立つ。だが、災害時に本当に命を守るのは、早さだけではない。正確さである。

2026年6月の東北沖の地震と、同時期に日本付近へ影響を及ぼす熱帯システムは、読者にひとつの大切なことを教えている。日本では、防災情報の種類が多い。だからこそ、どこを見ればいいのかを平時から知っておく必要がある。災害が起きてから検索するのでは遅い。検索できるうちに、公式サイト、アプリ、自治体ページ、家族の連絡方法を決めておくことが、最初の防災である。

このページは、Japan.co.jpの「保存しておくためのページ」である。ニュース記事でありながら、同時に実用メモでもある。気象庁、内閣府、Safety tips、NHK WORLD-JAPAN、自治体、MLIT、交通機関、通信会社。誰が何を出しているのか、どの順番で見ればよいのか、外国人旅行者や在留者は何を入れておくべきか。災害時の情報の地図として使ってほしい。

災害時の情報は、数が多いほど安心になるとは限らない。大切なのは「どの情報を信じるか」を先に決めておくことだ。

第一の入口:気象庁を見る

日本で地震、津波、台風、大雨、土砂災害、洪水、火山の情報を確認する時、最初の入口は気象庁である。気象庁は全国の地震計、震度計、潮位観測、気象レーダー、雨量観測、台風解析、火山監視などを組み合わせ、警報・注意報・地震情報・津波情報を発表する。地震発生時には、震源、マグニチュード、各地の震度を発表し、津波のおそれがある場合には津波警報・注意報を地域ごとに出す。

重要なのは、気象庁の情報には「目的」があることだ。テレビで見て終わるための情報ではない。行動を決めるための情報である。強い揺れが来るのか。海岸から離れる必要があるのか。川に近づいてはいけないのか。土砂災害警戒区域の住民は避難すべきなのか。気象庁は、自然現象を観測し、それを人が動くための警報に変える役割を担っている。

英語ページも用意されている。旅行者や英語で情報を確認したい在留者は、スマートフォンのブックマークに気象庁英語サイトを入れておくとよい。さらに、気象庁の多言語防災情報ページでは、天気、台風、警報、地震、津波などを外国語で確認できる。災害時に慌てて検索するより、平時に一度開いておく方がよい。

気象庁だけでは足りない:自治体情報が最後の行動を決める

気象庁は危険な自然現象を知らせる。だが、「あなたの家の近くの避難所はどこか」「その避難所は今開いているか」「どの地区に避難指示が出ているか」は、基本的に市区町村が発表する。つまり、災害時の情報は国だけでは完結しない。気象庁で危険を知り、自治体で行動を決める。この二段構えが大切である。

たとえば大雨で土砂災害の危険度が上がった時、気象庁の警報やキキクルで危険な地域を見て、自治体の避難情報で「高齢者等避難」「避難指示」「緊急安全確保」を確認する。大地震の後なら、自治体の防災無線、公式X、LINE、メール配信、避難所情報、給水情報、道路情報を確認する。自治体によって発信方法は違うので、住んでいる場所、泊まっている場所、旅行先の自治体ページを事前に見つけておくことが重要だ。

旅行者の場合は、ホテルのフロントに「この地域の避難所はどこですか」「津波の時はどこへ行けばいいですか」と聞いておく価値がある。日本のホテルは災害対応に慣れていることが多いが、全員が同じ言語で説明できるとは限らない。紙の地図、Google Mapの保存、Safety tips、NHK WORLD、自治体ページを組み合わせると、混乱がかなり減る。

見るもの何が分かるか使い方
気象庁地震、震度、津波、台風、大雨、警報、危険度分布自然現象そのものと危険レベルを確認する。
市区町村避難指示、避難所開設、給水、地域別の被害情報自分が今どう動くべきかを決める。
Safety tips多言語の警報通知、避難フロー、役立つ表現外国人旅行者・在留者のスマホに入れておく。
NHK WORLD-JAPAN英語・多言語ニュース、地震・津波の緊急情報日本語が難しい時のニュース確認に使う。
MLIT防災ポータル河川、道路、交通、物流、被害情報への入口移動してよいか、道路や川の危険を確認する。

内閣府防災:情報の「入口」をまとめる場所

内閣府防災は、災害時の現場速報というより、日本の防災制度、避難情報、外国人向け資料、災害時に役立つアプリとウェブサイトの入口をまとめる役割が大きい。特に外国人向け資料は、災害の種類ごとに「どこで情報を得るか」「どこへ避難するか」「どのアプリを入れるか」を分かりやすく整理している。

内閣府の「Helpful Apps and Websites in the Event of Disaster」は、地震、津波、台風、大雨、洪水、土砂災害、火山、雪などを想定し、Safety tips、NHK WORLD-JAPAN、気象庁、MLIT防災ポータルなどを組み合わせて使う考え方を示している。これは外国人向けの資料だが、日本人にとっても有用である。なぜなら、災害時には日本語が読める人でも混乱しやすく、必要なサイトがどこにあるか分からなくなるからだ。

内閣府の資料で重要なのは、「情報を集める」と「安全な場所へ移動する」を分けて考えている点である。情報を集めるだけでは安全にならない。避難すべき時は避難する。移動が危険になった時は、少しでも安全な場所へ垂直避難する。防災情報の目的は、最後には行動である。

Safety tips:訪日客だけでなく、在留者にも役立つ

Safety tipsは、観光庁の監修のもとで提供されている災害情報アプリである。地震速報、津波警報、気象警報などの通知を多言語で受け取ることができる。英語、日本語、韓国語、繁体字、簡体字に加え、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、インドネシア語、タガログ語、ネパール語、クメール語、ミャンマー語、モンゴル語などに対応している。

このアプリの価値は、単に警報を受け取れることだけではない。避難の流れ、周囲に助けを求める時の表現、災害時に役立つリンクなどがまとまっている。日本語が分からない人にとって、「近くの人に何と言えばよいか」は非常に重要である。地震で電車が止まった時、台風でホテルに戻れない時、津波注意報で海岸を離れる必要がある時、言葉が行動の障害になる。その障害を少し下げるのがSafety tipsである。

日本に住む外国人、短期旅行者、出張者、留学生、技能実習生、家族を訪ねる人は、入国後すぐに入れておきたい。日本人でも、外国人の友人や同僚、ホテルの宿泊客を助ける立場なら、このアプリの存在を知っておくとよい。

NHK WORLD-JAPAN:災害時の「日本語以外のニュース」

NHK WORLD-JAPANは、災害時に外国語で日本のニュースを確認するための重要な入口である。英語ニュースに加え、複数言語での情報発信があり、アプリでは地震・津波などの緊急情報を受け取れる。日本語のテレビ速報を理解できない人にとって、NHK WORLDは命綱になることがある。

災害時の報道には、二つの役割がある。ひとつは速報である。どこで何が起きたのか。津波警報は出ているのか。鉄道は止まっているのか。もうひとつは、状況の理解である。なぜ避難が必要なのか。今後何に注意すべきなのか。デマと公式情報の違いは何か。NHK WORLDは、この二つを日本語以外で補う。

特にホテル、学校、企業、観光施設は、外国語の災害情報を案内できるようにしておくべきである。施設の掲示板や客室案内に、NHK WORLD-JAPAN、Safety tips、気象庁多言語ページ、自治体の防災ページを載せておくだけでも、災害時の混乱は下がる。

MLIT防災ポータル:移動してよいかを考える

台風、大雨、地震の後に人が知りたくなるのは「移動できるか」である。道路は通れるか。川は危険か。鉄道は動いているか。空港はどうか。物流は止まっているか。MLIT防災ポータルは、こうした交通・河川・道路・防災情報への入口になる。

災害時の移動は、情報が古いと危険になる。大雨の時、数時間前に通れた道路が今は冠水していることがある。地震の後、橋、トンネル、崖沿いの道、海沿いの道は点検が必要になることがある。台風が通過した後も、風が弱まったから安全とは限らない。川の水位は遅れて上がることがあり、山の斜面は雨が止んだ後に崩れることがある。

「行けそうだから行く」ではなく、「公式情報で安全が確認できるから行く」。これが災害時の移動の基本である。

外国人旅行者のための実用手順

外国人旅行者にとって、日本の災害は二重に難しい。自然現象そのものが怖いだけでなく、言葉、土地勘、避難所の仕組み、交通の代替手段が分かりにくいからだ。だから、出発前または到着後すぐに、最低限の準備をしておくとよい。

旅行者が今日やること
  • Safety tipsをスマートフォンに入れ、通知を許可する。
  • NHK WORLD-JAPANをブックマークまたはアプリで使えるようにする。
  • 宿泊先の住所を日本語で保存し、紙にも書いておく。
  • ホテルの避難経路、津波避難場所、最寄りの避難所を確認する。
  • モバイルバッテリーを充電し、現金を少し持つ。
  • 海辺や川沿いに滞在する場合は、警報が出たら写真を撮りに行かず、すぐ離れる。

在留外国人のための実用手順

日本に住んでいる外国人は、旅行者より地域との関係が深い。そのため、自治体の防災情報を使えるようにしておくことが重要である。住んでいる市区町村の防災メール、LINE、公式アプリ、ハザードマップ、避難所一覧を確認しておく。職場や学校の避難ルールも確認する。家族が海外にいる場合は、災害時の連絡手段を決めておく。

日本語が読める人でも、災害時には難しい行政用語が出る。「高齢者等避難」「避難指示」「緊急安全確保」「土砂災害警戒情報」「氾濫危険水位」。これらは平時に理解しておく方がよい。災害時に翻訳アプリで読むこともできるが、停電や通信障害が起きれば使えないこともある。

家族・学校・企業で共有する

公式情報は、個人だけのものではない。家族、学校、会社、ホテル、商店街、工場、介護施設でも共有すべきである。災害時に「誰が何を見るか」を決めておくと、混乱が減る。家族なら、気象庁を見る人、自治体を見る人、交通情報を見る人、親戚に連絡する人を分ける。会社なら、安全確認、出社判断、帰宅判断、顧客連絡、サプライチェーン確認の担当を決める。

学校では、保護者にどの公式情報を見てほしいかを事前に伝えることが大切だ。ホテルでは、外国人客向けにSafety tips、NHK WORLD、自治体避難情報を案内するカードを用意するとよい。災害時の良い情報発信は、難しい専門用語ではなく、次の行動が分かることに価値がある。

SNSは使ってよい。ただし最後の確認にはしない

SNSは災害時に役立つ。現場の写真、停電情報、道路の冠水、避難所の混雑、鉄道の状況が早く流れることがある。だが、SNSは間違いも早い。古い写真、場所が違う動画、誤訳、冗談、悪意のあるデマが混ざる。だから、SNSは「気づくため」に使い、最後の判断は公式情報で確認する。

特に津波、大雨、河川、土砂災害、避難情報については、公式情報を優先する。被害写真を見て近づく、川を見に行く、海を撮りに行く、船を確認しに行く、といった行動は危険である。情報のために危険に近づいてはいけない。

災害情報の歴史:日本は失敗から仕組みを作ってきた

日本の防災情報は、一度に完成したものではない。大地震、津波、台風、火山噴火、豪雨災害のたびに、制度が見直されてきた。1995年の阪神・淡路大震災は都市直下地震の恐ろしさを示し、2011年の東日本大震災は津波避難、原子力災害、広域避難、情報伝達の難しさを突きつけた。近年の豪雨災害は、雨の強さだけでなく、川、斜面、都市の地下空間、避難のタイミングの重要性を教えた。

その結果、日本には多層的な情報網ができた。気象庁、自治体、Jアラート、Lアラート、テレビ、ラジオ、携帯電話の緊急速報、アプリ、ウェブサイト、SNS、地域の防災無線。複雑に見えるが、目的はひとつである。できるだけ早く、できるだけ正確に、人を安全な行動へ動かすことだ。

最後に:リンク集ではなく、行動の入口として使う

このページに並ぶリンクは、ただの便利リンクではない。災害時に「次に何をするか」を決める入口である。気象庁で危険を確認する。自治体で避難情報を見る。Safety tipsで多言語の通知と避難手順を受ける。NHK WORLDで外国語ニュースを確認する。MLITで交通と河川を確認する。家族や職場で役割を分ける。

地震、台風、大雨、津波は、人間の都合に合わせてくれない。だから、人間の側が準備するしかない。準備とは、非常食を買うことだけではない。情報の入口を決めておくことも、立派な防災である。

今日、スマートフォンにアプリを入れる。自治体ページをブックマークする。ホテルの避難経路を見る。家族に連絡方法を伝える。小さなことに見える。だが、災害時にはその小さな準備が、大きな安心になる。

Sources and references

この記事は、内閣府防災、気象庁、観光庁・JNTO、NHK WORLD-JAPAN、MLIT防災ポータル、東京都つながり創生財団などの公式・公共情報を参考にしました。