2026年7月20日今年の海の日は月曜日。土日と合わせて三連休になる。
第三月曜日2003年から「ハッピーマンデー制度」で7月第三月曜日に。
1996年「海の日」が国民の祝日として初めて実施された年。
1876年明治天皇が明治丸で横浜港へ帰着した歴史が原点。

海の日は、夏休みへの青い予告編である

日本のカレンダーには、かなり詩的な祝日がある。山の日があり、海の日がある。次は「冷房の日」もぜひ検討していただきたい。7月の日本において、冷房への感謝は国家的課題である。しかし、2026年の海の日は7月20日月曜日。土曜、日曜、月曜がつながる三連休で、夏の海辺へ出かけるには、これ以上ない合図になる。

海の日、つまり「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」は、単なる海水浴の口実ではない。もちろん、海水浴の口実としては大変優秀である。浮き輪、サンダル、日焼け止め、冷たい麦茶、そして家を出て5分後に「タオル持った?」と家族会議が始まる。だが、その背景には、日本が島国として海とともに生きてきた長い歴史がある。

東京観光財団の祝日案内は、2026年の海の日を7月20日とし、「海の恵みに感謝する日」と説明している。日本の祝日の中でも、海の日は比較的新しい。1996年に初めて国民の祝日として実施され、2003年からは7月の第三月曜日に移った。つまり、歴史は若いが、背負っているテーマは古い。日本列島は、古代から港、漁業、海運、貿易、塩、海産物、造船、灯台、海の神様、そして「帰りの渋滞」まで、海と切り離せない。

海の日は、海へ行く日である。同時に、海がなければ寿司も港町もフェリー旅も存在しないことを、少しだけ真面目に思い出す日でもある。

原点は、明治丸と横浜への帰港

海の日の歴史をたどると、明治時代の船旅に行き着く。1876年、明治天皇は東北・北海道方面への巡幸の帰路で、灯台巡視船「明治丸」に乗船し、7月20日に横浜港へ帰着した。Nippon.comの解説によれば、これは天皇が軍艦以外の船に乗った初めての機会であり、この帰港日が1941年に「海の記念日」として記念されるようになった。

明治丸そのものも、かなり興味深い。東京海洋大学の越中島キャンパスには明治丸海事ミュージアムがあり、明治丸は近代日本の海事教育と航路標識事業の歴史を伝える存在として保存されている。船は単なる乗り物ではなかった。近代国家が港を整え、灯台を建て、航路を管理し、世界とつながるための象徴でもあった。

海の日を「ビーチへ行く祝日」とだけ考えると少し軽い。しかし、明治丸の話を知ると見え方が変わる。これは、海と国家、港と近代化、航路と安全、旅と技術の記憶を持つ祝日である。まあ、そのうえで結局ビーチへ行くのだが、歴史を知ってから食べるかき氷は、少しだけ知的な味がする。たぶん。

なぜ7月なのか:梅雨明け、海開き、そして三連休

海の日が7月にあることには、季節感の強さがある。多くの地域で梅雨が終わり、海水浴場は海開きの時期を迎え、学校の夏休みも近い。カレンダー上の祝日は一日だが、体感としては「日本の夏が本気を出し始める合図」だ。ここから花火、祭り、帰省、甲子園、台風情報、そして冷蔵庫に大量の麦茶が並ぶ季節へ入っていく。

ただし、海の日の三連休は人気が高い。海辺のホテルは早めに埋まりやすく、海水浴場の駐車場も混む。電車は便利だが、帰りの駅では砂を抱えた人々が無言で立つ。人は海へ行くと陽気になるが、帰りの混雑では全員が急に修行僧のようになる。

海の日におすすめなのは、無理をしない旅だ。朝早く動く。昼の暑い時間は休む。泳ぐなら監視員のいる区域で。水分を取る。海の家や近くの店を使う。小さな子どもや高齢者がいる場合は、日陰と帰りの交通手段を先に考える。旅の勝敗は、海に着く前に半分決まっている。サンダル選びも、もはや戦略である。

海の日に似合う場所:横浜、葉山、逗子、江の島

海の日の原点が横浜への帰港にあるなら、横浜はこの祝日の物語を読むのにふさわしい。山下公園、赤レンガ倉庫、みなとみらい、新港ふ頭、客船ターミナル。横浜では、海は泳ぐ場所というより、港の景色、船、夜景、ホテル、散歩、洋食、そして「なぜか写真を撮りたくなる手すり」として現れる。

一方で、葉山、逗子、鎌倉、江の島へ行けば、海の日はもっとビーチらしくなる。家族連れ、海の家、サーファー、夕暮れの海岸、冷たい飲み物、砂だらけの足。葉山の一色海岸や森戸海岸、逗子海岸、鎌倉の由比ガ浜、江の島周辺は、首都圏から行きやすいぶん混むが、海の日らしい空気がある。

横浜八景島シーパラダイスも、海の日らしい選択肢だ。公式案内によると、横浜市金沢区の八景島にある海のレジャー施設で、水族館、アトラクション、ショップ、レストラン、ホテルが一体になっている。海に入らなくても海を感じられるので、「泳ぐのは好きではないが、海の日に完全に室内で過ごすのも何となく罪悪感がある」という人に向いている。日本の夏には、そういう繊細な心理がある。

海の日の持ち物チェック
  • 日焼け止め。忘れると、翌日から自分が焼き魚の気持ちを理解する。
  • 水分と塩分。海風は気持ちいいが、熱中症対策は別問題。
  • 現金。海の家、駐車場、ロッカーでまだ役に立つ。
  • ごみ袋。海へ感謝する日なので、置き土産はしない。
  • 帰りの交通手段。夕方の「なんとかなる」は、たいていなんとかならない。

泊まる・食べる:海の日の実用案内

海の日の旅は、宿と食事を早めに決めるだけでかなり楽になる。以下は、横浜・葉山・逗子周辺で、海の日の文脈に合いやすい実在の宿と店である。営業時間、予約、料金、休業日は必ず公式サイトで確認してほしい。海の日は人間が海へ吸い寄せられるため、人気店では待つこともある。待つ時間も海辺の修行である。

泊まる:インターコンチネンタル横浜Pier 8
住所:〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港2-14-1
電話:045-307-1111
公式サイト:https://www.icyokohama-pier8.com/en/
新港ふ頭に建つ、三方を海に囲まれた横浜らしいホテル。海の日を「港の休日」として過ごしたい人に向く。
泊まる:ホテルニューグランド
住所:〒231-8520 神奈川県横浜市中区山下町10
電話:045-681-1841
公式サイト:https://www.hotel-newgrand.co.jp/english/
山下公園前のクラシックホテル。横浜の港町文化、洋食、歴史を感じる滞在に。
泊まる:ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜
住所:〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-3
電話:045-522-0008
公式サイト:https://thekahala.jp/en/yokohama/
みなとみらいの海辺に近いラグジュアリーホテル。海の日を「砂よりスパ派」で過ごす人にもよい。
食べる:bills 横浜赤レンガ倉庫
住所:〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港1-1-2 横浜赤レンガ倉庫2号館1階
電話:045-650-1266
公式サイト:https://www.billsjapan.com/en/locations/yokohama
赤レンガ倉庫の海辺ブランチ。リコッタパンケーキは、祝日の朝を急に国際的にする力がある。
食べる:レストラン ラ・マーレ(葉山)
住所:〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内24-2
電話:046-875-6683
公式サイト:https://lamaree.chaya.co.jp/
海辺のフレンチレストラン。葉山・逗子方面で海の日を少し大人っぽく過ごしたい時に。
遊ぶ:横浜・八景島シーパラダイス
住所:〒236-0006 神奈川県横浜市金沢区八景島
電話:045-788-8888
公式サイト:https://www.seaparadise.co.jp/en/language/en/index.html
水族館、アトラクション、ショップ、レストラン、ホテルが集まる海のレジャー施設。泳がずに海の日を満喫できる。
NIHONGO.co.jpNIHONGO.co.jp

海へ感謝するなら、海を疲れさせない

海の日の本当の主役は、人間ではなく海である。海辺へ行くなら、ごみを持ち帰る。監視区域で泳ぐ。危険な場所へ入らない。サンゴや藻場、生き物を傷つけない。騒音や花火のルールを守る。混雑した海岸では、少しだけ他人のスペースを尊重する。レジャーの基本だが、実はこれがいちばん難しい。人は海を見ると、なぜか自分だけが夏の主人公だと思いがちである。

海は、日本の食卓を支え、港町を育て、島々をつなぎ、旅を生み、産業を動かしてきた。だが同時に、海は変化している。水温、海洋ごみ、沿岸開発、観光圧力、漁業資源、気候変動。海の日に海へ出かけることは楽しい。けれど、海をただの背景にしないことも大切だ。

祝日は、海への小さな手紙である

海の日は、難しく考えなくてもよい。家族で海へ行く。港でランチを食べる。水族館へ行く。フェリーに乗る。夕方の海を見ながらアイスを食べる。それだけでもいい。

だが、その一日を少しだけ深く見ると、横浜へ戻った明治丸、港の近代化、灯台、船員、漁師、島の暮らし、海の家、海水浴場の監視員、魚市場、フェリー、海辺のホテル、そして毎年砂だらけになる家族の車まで、すべてがつながって見える。

2026年7月20日、海の日。海へ行く人も、港を歩く人も、水族館でイルカを見上げる人も、レストランで魚を食べる人も、家で涼しく過ごす人も、少しだけ海に「ありがとう」と言う日である。

そして日焼け止めにも、ありがとう。いや、本当に。忘れた人だけが、そのありがたみを知る。

出典・参考

この特集は、東京都公式観光サイト、Nippon.com、東京海洋大学、横浜観光公式サイト、八景島シーパラダイス、ホテル・飲食店の公式情報をもとに構成した。