金沢プールで水泳競技が始まり、約1カ月にわたる石川大会の競技日程が動き出した。水泳は8月29、30日。空手道は9月12〜14日、10競技の主会期は同19〜22日、ゴルフは同28〜30日に行われる。大会名の「2026」は、主催する日本スポーツ協会の公式発表では「ニイマルニイロク」と読む。
日本スポーツ協会が8月26日に公表した参加予定者は約7,946人。8月25日時点の集計であり、今後増減する可能性がある。内訳には日本の選手だけでなく、監督、大会役員、競技会役員、競技役員、運営係員と、第30回日韓スポーツ交流・成人交歓交流で来県する158人の韓国選手団が含まれる。
原則35歳以上、参加は都道府県代表
日本スポーツ協会は、日本スポーツマスターズを競技志向の高いシニア世代を対象とする総合スポーツ大会と位置づける。参加年齢は原則35歳以上で、基準や年齢区分は競技ごとに定める。単に当日会場で申し込める市民大会ではない。
実施要項によると、選手は所属都道府県の競技団体会長が代表として認め、必要な競技では都道府県予選やブロック予選を通過する。選手は1人1競技。同じ年の国民スポーツ大会に出場しないことも原則的な条件となる。長く競技を続ける人が、年代別の国内上位を競う場である。
一つの開会式、四つの競技期間
前夜祭形式の開会式は9月18日午後5時からホテル日航金沢で開かれる。交流と親睦を目的とし、競技全体の開始より後に置かれている。水泳と空手道は会場や競技運営上の事情から主会期前、ゴルフは主会期後となる。
| 期間 | 競技 | 主な会場・地域 | 確認した点 |
|---|---|---|---|
| 8月29〜30日 | 水泳 | 金沢プール・金沢市 | 8月27日時点で予定通り開催すると主催者が発表 |
| 9月12〜14日 | 空手道 | いしかわ総合スポーツセンター・金沢市 | 主会期前に実施 |
| 9月19〜22日 | 10競技 | 9市4町の各会場 | サッカー、テニス、バレーボール、バスケットボール、自転車競技、ソフトテニス、軟式野球、ソフトボール、バドミントン、ボウリング |
| 9月28〜30日 | ゴルフ | 片山津ゴルフ倶楽部・加賀市 | 男女を別コースで実施 |
能登まで会場を広げる
開催自治体は金沢、七尾、小松、珠洲、加賀、かほく、白山、能美、野々市の9市と、内灘、志賀、宝達志水、中能登の4町。公式日程は、軟式野球の会場として珠洲市営野球場、七尾城山野球場、志賀町野球場、中能登町運動公園野球場、宝達志水野球場などを挙げる。
この配置により、全国から来る選手や関係者の移動先は金沢だけに集中しない。能登半島地震と奥能登豪雨からの復旧・復興が続く地域にも、競技団体、代表チーム、家族や観客が向かう機会が生まれる。ただし、来訪が地域経済や交流人口にどの程度寄与するかは、開催した事実だけでは判断できない。
「復興を全国に発信」は県の目標
石川県知事は2025年6月の県議会で、大会を県民のスポーツと健康への関心を高めるとともに、「能登の復興を全国に発信する大会」とする考えを示した。日本スポーツ協会も2026年8月の開催発表で、石川県が能登半島地震からの復興に取り組んでいることを大会の文脈として明記した。
ここで区別すべきなのは、発信するという政策目標と、復興効果が実際に生じたという結果である。大会の広報が能登の現状をどれほど伝えたか、県外参加者が被災地域で宿泊・消費したか、競技後に再訪したかを示す公表指標は、開幕時点では見当たらない。
- 自治体・競技別の選手、役員、観客、ボランティア数。
- 能登地域での宿泊数、平均滞在日数、地域内消費額。
- 会場や道路、公共交通の復旧整備に大会が与えた影響。
- 地元調達額と、地域事業者が受注した大会関連業務。
- 大会報道による能登の露出と、参加者の再訪意向。
158人の韓国選手団、勝敗を越える交流
韓国選手団は9月17〜22日に滞在し、サッカー、テニス、女子バレーボール、男子バスケットボール、ソフトテニス、軟式野球、バドミントン、ボウリングの8競技に特別参加する。選手151人と本部役員7人の計158人。大韓体育会(KSOC)との成人交歓交流で、開催地チームとの交流試合も予定される。
この日韓交流は、2002年ワールドカップ・サッカー大会の日韓共同開催決定を契機に、日本スポーツ協会が1997年度から続ける事業である。全国大会の順位だけでなく、競技を通じた親善と生涯スポーツの交流を大会の役割に加える。
石川で3度目、残る検証
石川県での開催は2011年、2015年に続き3度目。大会スローガンは「いしかわで 熱くならんけ!」。観戦は無料と案内されている。経験のある開催地であっても、今回は震災と豪雨の後に県内広域へ人を迎える大会であり、交通、安全、宿泊、地域への波及を競技運営と同時に確かめる必要がある。
取材時点の注記:本稿は8月29日午前9時50分(日本時間)までに確認できた公式資料に基づく。水泳競技の公式結果ページは公開されていたが、初日の全結果は本稿に反映していない。8月30日朝刊として公開する前に、水泳の開催状況、結果、気象・交通情報を公式発表で再確認する必要がある。
