2026年10月4日 日曜日 · JST | English | 1米ドル = 158.09円 為替更新: 2026年10月2日 10:06 JST

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10月4日 千葉県版 | スポーツ
夕暮れのZOZOマリンスタジアムへ向かう千葉ロッテファンを描いた編集用イラスト
AI生成の編集用イラスト。浅井忠に着想を得た表現で、東京湾岸の夕暮れ、球場、観客の流れを象徴的に描いた。実際の試合写真ではない。
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千葉ロッテ · 楽天 · ZOZOマリン · 幕張新都心 · スポーツ経済

CSは消えた。それでも球場は動く――10月4日ロッテ楽天戦とZOZOマリンの「街を動かす力」

10月4日18時、ロッテはZOZOマリンで楽天と対戦する。両軍にCS進出の可能性はもうない。だからこそ見えるものがある。来季への選手評価、30年以上続く幕張の集客装置としての球場、そして2034年頃を目指す次世代スタジアム構想だ。

Bradley L. Bartz · Japan.co.jp · 2026年10月4日 · 調査確認: October 2, 2026 JST

10月4日午後6時、ZOZOマリンスタジアムで千葉ロッテマリーンズが東北楽天ゴールデンイーグルスを迎える。シーズン最終盤の日曜ナイター。しかし、この試合に「クライマックスシリーズ進出を懸けた一戦」という意味はない。

10月1日終了時点で、パ・リーグのCS進出3枠は福岡ソフトバンク、埼玉西武、北海道日本ハムで確定済み。ロッテは61勝74敗3分、勝率.452で5位、楽天は56勝83敗1分、.403で6位。ロッテのCS進出可能性は9月17日に消滅している。

だからこそ、10月4日の価値は別のところにある。残り少ない本拠地ゲームで何を来季へ残すのか。若手をどう使い、ファンに何を見せ、30年以上にわたり幕張新都心の人流を作ってきた球場が、どんな「街の装置」としてシーズンを締めるのか。

18:0010月4日 楽天戦 試合開始
5位ロッテ 61勝74敗3分(10月1日終了時点)
15勝9敗対楽天戦績(10月1日終了時点)
29,645席ZOZOマリン収容人数

ポストシーズン争いは、もう終わっている

2026年のパ・リーグは、10月1日終了時点でソフトバンクが90勝47敗3分、勝率.657で首位。西武77勝60敗4分、日本ハム78勝62敗3分が続く。CSはこの3球団で争うことが確定している。

西武と日本ハムは9月17日にCS進出を決めた。その時点でロッテは上位3位へ入る可能性を失った。

したがって10月4日の楽天戦は、「勝てばCSへ近づく」試合ではない。シーズンの評価、最終順位、個人成績、来季へ向けた選手起用、そして本拠地ファンへ何を残すかが主題になる。

順位情報の基準日: 本稿の勝敗表はNPB公式の2026年10月1日終了時点。10月2日・3日のソフトバンク戦は本稿執筆時点では未実施のため、結果を推測していない。CS進出枠がロッテに残っていないこと自体は既に確定している。

相手は楽天、18時開始

NPBと球団公式日程はいずれも、10月4日を「千葉ロッテ対東北楽天」、ZOZOマリン、18時試合開始と掲載している。

10月1日終了時点の対戦成績はロッテの15勝9敗。楽天はリーグ6位で、両チームともCS圏外である。

しかし「消化試合」という言葉だけでは、プロ野球の最終週を説明しきれない。選手にとっては来季の契約や役割、個人成績がかかる。若手にとっては一軍での打席や登板そのものが査定材料になる。球団にとっては、シーズン最後まで観客が球場へ来る理由を作れるかが問われる。

10月4日の勝敗はCS表を変えない。それでも、来季のロスターとファンの記憶には残る。

ロッテは10月1日から6日まで、ZOZOマリンで締める

球団の10月スタジアム日程では、10月1日が日本ハム、2日・3日がソフトバンク、4日が楽天、5日・6日が西武。すべて18時開始のホームゲームである。

つまり2026年のレギュラーシーズン最終盤は、ZOZOマリンに試合が集中する。

10月2日には角中勝也の引退セレモニーも予定され、球団はファンと紙吹雪を作る企画を行う。順位争いから外れた後でも、本拠地には別の物語が生まれる。

1990年、幕張新都心に「海辺の球場」ができた

千葉マリンスタジアムは1990年2月22日竣工。同年3月、幕張メッセの海側に開業した。当時の千葉市資料は、延床約4万4,782平方メートル、3万人規模の国際級施設として紹介している。

開業した1990年は、JR京葉線が東京まで全線開業し、幕張テクノガーデンや見浜園も開いた年だった。前年1989年には幕張メッセが開業している。

球場は単独で建ったのではない。業務、展示、鉄道、公園、住宅、ホテルを組み合わせる「幕張新都心」という巨大な都市開発の一部として生まれた。

1992年、ロッテが川崎から千葉へ

1991年、ロッテオリオンズの本拠地が千葉マリンスタジアムに決まり、1992年から「千葉ロッテマリーンズ」として千葉を本拠地とした。

球団によれば、千葉マリンでのロッテ公式戦初戦は1992年4月7日のダイエー戦。5―1で勝利した。2021年8月31日には同球場での通算1,000勝を達成している。

千葉市は現在も、マリーンズを「地域に根差したふるさと球団」と位置づけ、スポーツ文化やまちづくりを含むホームタウン推進事業を行っている。

QVCからZOZOへ――球場名そのものが企業資産になった

2011年3月からQVCジャパンが命名権を取得し、「QVCマリンフィールド」となった。2016年12月からスタートトゥデイ、現在のZOZOとの契約で「ZOZOマリンスタジアム」になった。

2026年6月、千葉市、千葉ロッテマリーンズ、ZOZOは命名権契約をさらに7年間更新することで合意した。契約期間は2026年12月1日から2033年11月30日、契約額は年4億円、消費税等別。

スタジアムの名称が年間4億円の契約価値を持つこと自体、球場が単なる市有運動施設ではなく、全国へ露出する広告・都市ブランド媒体であることを示す。

「年間200万人超」が訪れる幕張の集客装置

千葉市が2025年末に示した新スタジアム基本計画関連資料は、ZOZOマリンを「年間200万人超が訪れる幕張新都心の賑わいの核」と位置づけている。

市関係法人の2024年度事業報告では、ZOZOマリンでプロ野球公式戦62試合、166万2,840人の来場を支え、交流戦9試合で25万2,406人としている。

観客はチケットだけを買うわけではない。鉄道、バス、駐車場、ホテル、飲食、球場グルメ、物販、コンビニ、周辺商業施設へ支出する。スタジアムの経済効果は試合収入の外側へ広がる。

市の基礎調査は、来場者支出だけで市内170億円/年を試算

千葉市が2023年に公表したZOZOマリンのあり方検討基礎調査では、来場者の支出による市内への経済波及効果を、生産誘発額約170億円/年、雇用誘発者数2,052人/年と試算した。

さらに千葉市外の県内への波及として、生産誘発額約102億円/年、雇用誘発者数1,093人/年を示している。

これは球団の実際の利益や市税収を意味する数字ではない。産業連関表などを使った「波及効果」の試算で、前提条件によって変わる。それでも、市がスタジアムをスポーツ施設だけでなく都市経済政策として扱う理由は分かる。

経済効果の読み方: 約170億円/年、2,052人/年は千葉市の2023年基礎調査による「来場者支出に伴う市内経済波及効果」の推計。球団売上、利益、税収、実雇用者数そのものではない。

「ALL FOR CHIBA」は球場の外の経済を試合へ持ち込む

球団はホームタウン施策「ALL FOR CHIBA」で、県内のグルメ、物産、ご当地キャラクター、地域ゆかりのゲストを球場へ集めている。

2026年6月19~21日の開催でも、球団は「ホームタウン・千葉の魅力を感じられるイベント」として、千葉のグルメや物産品販売を実施した。

こうしたイベントは、野球の観客を地域産品の市場へ変える。自治体の冠試合や地域PRも含め、ZOZOマリンはプロ野球興行と地域マーケティングが交差する場所になっている。

球場はもう「老朽施設」でもある

一方、1990年竣工の球場は36年目に入った。海辺という立地は魅力であると同時に、塩害の原因でもある。

千葉市の基礎調査は、雨漏り、水たまり、防護柵や手すりの腐食、配管詰まり、駐車場冠水、狭いコンコース、車いす席不足、試合後の交通渋滞などを課題として列挙した。

「海風の球場」という野球文化の個性と、「海風で傷む公共施設」という維持管理の現実が同じ場所に存在する。

新スタジアムは幕張メッセ駐車場へ

千葉市は2025年9月、「千葉マリンスタジアム再整備基本構想」を策定し、幕張メッセ駐車場に新たなスタジアムを再構築する方針を決めた。

2026年6月には千葉市、千葉ロッテマリーンズ、イオンモールの三者が基本計画策定の協定を締結し、イオンモールを事業協力者に決定。現在、屋外型と全天候型の比較、機能、動線、交通、防災、コスト、工期、官民の役割分担などを検討している。

基本構想段階の概算事業費は約650億円。2034年頃の開業を目標としているが、2026年10月時点で最終的な事業実施判断、建設費、屋根形式などが全て確定したわけではない。

「365日楽しめるスタジアム」が目標になる理由

現球場はプロ野球のホームゲームが年間約70試合。つまり野球がない日の方が圧倒的に多い。

新構想では、公共施設としての野球・イベント・防災機能に加え、民間投資による商業・エンターテインメント機能を導入し、「365日楽しめるスタジアム」を目指す。

これはスポーツ施設の採算という話だけではない。幕張メッセ、イオンモール、ホテル、海浜公園、JR海浜幕張駅・幕張豊砂駅の間に人を歩かせ、試合のない日にも滞在と消費を生む街づくりである。

10月4日の楽天戦が持つ、もう一つの意味

目の前の順位表だけ見れば、ロッテ対楽天は5位と6位の対戦で、CSへの道は閉じている。

しかしスタジアム経済は、順位だけでは止まらない。18時に試合が始まれば、海浜幕張駅から人が歩き、飲食店が動き、球場売店が開き、交通が増え、広告が映り、地域の商品が売れる。

プロスポーツの都市経済は「優勝した年だけ価値がある」のでは成立しない。低迷した年でも観客が来ること、試合日そのものが街の活動日になることが、ホームタウン経済の強さになる。

敗れたシーズンほど、球場の価値が試される

ポストシーズンを逃したチームにとって、10月のホームゲームは未来を見せる場所になる。

若手を使う。来季へつながる投球を見せる。引退する選手を送り出す。長いシーズンを支えたファンへ最後まで試合を届ける。

そして千葉市にとっては、築36年の現球場から2030年代の新スタジアムへ何を受け継ぐかを考える時間でもある。

10月4日のロッテ対楽天にCS切符は懸かっていない。それでもZOZOマリンでは、来季のチームと、次の世代の「海辺のボールパーク」が同時に始まっている。

執筆時点で未確定のこと

本稿は10月2日JST時点で作成しているため、10月2日・3日のソフトバンク戦の結果、10月4日の予告先発、当日の登録選手、天候、最終的な4位・5位争いの状況は確定情報として扱っていない。

一方、10月4日18時に楽天戦が予定されていること、ロッテがCS進出圏外であること、上位3球団のCS進出が決まっていることは確認済みである。

主な出典

  1. NPB「2026年10月4日 公式戦 試合予定」
  2. NPB「2026年度 パシフィック・リーグ チーム勝敗表」
  3. 千葉ロッテマリーンズ「スタジアムカレンダー」
  4. 千葉市「千葉市のあゆみ」
  5. 千葉市「幕張新都心概要」
  6. 千葉市「千葉ロッテマリーンズ」
  7. 千葉ロッテマリーンズ「スタジアム施設概要」
  8. 千葉市「ZOZOマリンスタジアム(千葉マリンスタジアム)のあり方検討 基礎調査結果」
  9. 千葉市「千葉マリンスタジアム再構築基本計画策定に係る協定」
  10. 千葉市「千葉マリンスタジアムのネーミングライツ契約更新」