贅沢という言葉から、豪華なホテルや高価な買いものを思い浮かべる人は多いかもしれません。けれど日本には、もっと小さくて静かな贅沢があります。毎日触れる道具の質がいいこと。朝の食事が整っていること。湯につかる時間があること。そうしたささやかな気持ちよさが、暮らしの深い満足につながっています。

小さな贅沢は、繰り返せる

日本の小さな贅沢の良さは、特別な日にしか味わえないものではないことです。よいペン、よい器、よいタオル、よいお茶。どれも大きすぎないから、日常の中で何度も繰り返せる。だから贅沢が、派手なイベントではなく、静かな習慣になります。

気持ちよさの密度が高い

日本では、ものや時間の“使い心地”が非常に大切にされます。すごく高価でなくても、触れたときに少しうれしい、使ったときに少し整う。その密度が高いから、小さな贅沢がしっかり効いてきます。

日本の贅沢は、見せるためより、気持ちよく暮らすためにあるように見える。

旅で出会い、暮らしへ持ち帰る

日本旅の面白さは、この小さな贅沢にたくさん出会えることでもあります。旅館の朝食、湯のみ、小皿、文房具、駅弁、季節のお菓子。旅の中で出会ったものが、帰ってからの暮らしにも少し入ってくる。その移し方が上手なのも、日本の魅力です。