このケースの“核心”
技術が先行しすぎたとき、勝敗は「正しさ」では決まらない。
流通、価格、パートナー、
インフラ、そして時にゲートキーパーが決める。
読者への挑戦:
あなたが1992〜1995年の東京にいて、Metamorphを握っているとする。
18か月で“事業として成立”させてください。
そのために、あなたは何を選び、何を捨てる?
「全部やる」は禁止。ひとつの主戦場を決め、勝てる筋道を示せ。
前提(時代の制約)
- ネットワークは高コスト:常時接続は贅沢。回線品質もばらつく。
- ストレージは物理:配布はフロッピー/CD-ROM。更新は面倒。
- 検索は新概念:多くの人は“探せる”と想像すらしていない。
- 企業の意思決定は重い:導入・教育・運用が障壁になる。
- 標準化と政治:技術とは別の力学が動く。
問いはひとつ
Metamorphを「製品」として売るのか、「エンジン」として組み込むのか、
あるいは「サービス」として継続課金にするのか。
あなたの選択は?
CEOメモ(1枚で書く)
このケースは、プレゼンではなく“意思決定文書”が似合います。
以下をそのままコピペし、あなたの答えで埋めてください。
1) 目的(18か月後に何を実現する?)
- 例:月次黒字、主要顧客○社、更新型収益の確立 など
2) 製品定義(Metamorphを一行で)
- 「Metamorphは____である」
3) 主戦場(A〜Eから1つ)
- 選ぶ理由:____
- 捨てるもの:____(誘惑を明記)
4) 顧客(最初の買い手)
- 誰が予算を持つ?誰が決裁する?
5) 価値(相手の痛み)
- 相手の“今すぐ解決したい”問題は何か?
6) 価格・収益モデル
- ライセンス/ロイヤリティ/サブスク/導入費+保守 など
7) 流通(最短の道)
- 出版社/通信/ハードメーカー/直販(どれを主にする?)
8) 実行(90日でやること)
- 具体的に「作る」「売る」「測る」
9) 最大リスク(3つ)
- 技術/資金/提携/ゲートキーパー/タイミング
10) ひとつの賭け(これが外れたら終わり)
- ____
採点基準(自分で厳しく)
- 捨てたか?(集中できているか)
- 買い手は実在するか?(予算・決裁・導入の現実)
- 18か月で成立するか?(資金繰りと実行計画)
- 政治リスクに手当てがあるか?
このケースの“価値”
Metamorphの問いは、いまのAIにも直結します。
どれほど賢い技術でも、流通と価格と信頼がなければ社会に届かない。
逆に言えば、技術を“届く形”に変換できれば、
それは文化や産業を静かに書き換えます。
「他の人はハードハットが必要。私はハードヘッド(折れない頭)だ。」
—— Japan.co.jp: Hardhat Required の精神